nymphomaniac
ひとくちメモ。
カオスです。
観ました。
鏡を通しての、一夜の内省物語。
全ての転換期にいる、きっかけの象徴のような男、「ジェローム」(彼だけ個人名?どうだっけ)は面白かった。
愛に未練があった故に殴られた、だったり。
そもそも彼、存在してたのかな。
でもゾッコンな程好きではないです。
漂う空気感や、柔らかさ、静かさは好きなんですけど、生々し過ぎるところが、プラトニックというか、少しばかりのシンプルさに魅力を感じる自分としては、ちょっとズレを感じました。
全体的に衝撃もなかったような。
いずれこういった好みも、変わったりするのかな。
人には本来、罪は存在しない。
愛の独占などという「結婚」が人間の欲深さを体現しているのは、不変の事実なわけで。
不倫も子捨ても違法も、殺しだって。
罪とか悪はハナから無い。
かつての個人が、それぞれの自身の都合のいいようにつくった、後付けなものに過ぎない。
それでも静かに空が明るくなる中で、窓の向かいの壁に遠くから反射した朝陽を目にした彼女は、そっと呟く。
あの時撃たなくてよかった。
己の全てを許し、人間性を捨て、そして私は...
聖人になる?
そんなこと、できる訳無いでしょう。
だってまだ人間として生きてるんだもの。
どんなことがあったとして、「生きる」ってそういうこと。
(全包括からの、敢えてグサァッ。一周回っての強調、みたいな。)
トリュフォーさんの観てないの、まだまだあるようです。