ブレス、吹き返す。
試作の「零れ種」
制作~公開の環境実験作の「黒い花、白い幽霊」
舞台挑戦の「リンネの湯」
そして単なる映画とはまた違う挑戦の Music Film「白百合の夢」
XIVという世界を借りて、今までちろちろとつくってきましたが、私自身にとってはどれも実験作の域を出ません。
それは当然のことで、映像制作の知識も何もない私が、当初からそのつもりでつくっていたから。
よく、どこどこの監督が、新人時代は自主映画を撮っていたというハナシは耳にすると思います。
未経験の私にとってこれらはそういった類のもので、実写でもアニメでもない、仮想空間での自主映画制作のつもりでした。
単なる趣味で取り掛かったのではありません。
今のVR技術を目にすれば、今後の時代に肉体が仮想空間に溶け込んでいくにつれ、こういった環境は十分に考えられることです。
仮想空間の偵察から始まった、プレイアバタを使っての実験を兼ねた作品づくりは、それを踏まえてのものでした。
しかし、私 (曰く apola ) がつくっていた世界はVRchatのような仮想空間ではありません。
FFXIVの美しい、「ハイデリン」です。
例えどんなものをつくろうとも、それらの根底には、ハイデリンの息吹を纏っているという事実がくっきりと刻まれています。
言うまでもなく、それらは当然、仕方の無いことです。
私の考えているものたちは本来、全く別の世界でつくられるべきものなのですから。
実際に、私が日頃描き溜めているアイデア帳のものは今までの作品でも出したことがありませんし、この世界では到底出せるとは思いません。
apola というアバタがブラックホールに吸い込まれそうになったのも、実験が続くにつれ、思っているのとどこかずれているものを作っている状態(実験でつくっている作品なのだから当たり前)に、存在意義の希薄を感じずにはいられなかったからです。
(或いは矛盾でしょうか)
それは実験を終えて、次へ進むための至極真っ当な進歩、古いものの自然消滅でもあります。
徐々に自身の魂がアバタに入ってしまっているのを感じたと同時に、 apola の役目は終わったと悟りました。
だから当時の私は、apola をブラックホールに投げ入れました。
それでもこうして、このアバタの息を吹き返させたのは、存在の定義を狭く見過ぎていたことに気付いたから。
apola というこのアバタの置かれている環境にも、ここでしか出来ないことだってあるんだと思えたから。
要は早計だった訳です。
今後は、あくまでこれは apola と割り切って、このアバタを生存させていこうと思います。
じわりじわりとですが、ペンタブも買ったので、習作のようにいろいろと描いていけたらって。
(サイトも中々に酷い状態なので、シンプルに!)
書いててほんと思いました。
変に注力し過ぎも、ケースバイケースで使い分ける必要がありますね。
学びました!よ!
やっぱり誰かの熱意に触れるって、だいじ。